着物買取でアンティーク着物やリメイク着物を大事に使うための方法

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着物買取と着物の種類について調べてみた:黒留袖

 黒留袖は、着物の中で一番格式高い礼装になります。

 ドレスでいうところのイブニングドレスの位置づけになりますが、イブニングドレスのように着用に時間的な制約があるわけではなく、いつ着用しても礼儀を欠くことがない礼服です。日本の着物には、結婚前は振袖、既婚者になると袖を短くして身八口を縫う処理をして着る習慣がありました。

 「袖を留める」ということから、留袖と呼ばれるものとなり、それが既婚女性が身に着ける礼装になっていったのです。もともとが振袖をリサイクルしたものなのですから、柄は様々なものでした。1804年 から1830年の文化・文政期、いわゆる江戸時代後期に発展した町人文化の中で芸者の間に流行した江戸褄が、現在留袖と呼ばれる着物です。

 腰から下の部分から裾にかけて流れるような模様が入っています。西洋文化が明治の時代に流入し、「黒」が最も格式の高い色だといった概念も定着してくると、留袖も黒色がフォーマルであるといった風潮になってゆきます。

 そこから「黒留袖」は、他の色留袖と差別化されるようになりました。とはいえ、皇室などでは「黒」が喪色とされていますので、留袖を着用すべき場においては、色留袖を身につけられています。一般的に黒留袖は濱縮緬や丹後縮緬などの地模様がない生地が使われ、裾に模様があしらわれています。五つ紋を入れ、裾回しの八掛は、仕立てに表と同じ生地が必ず用いられ、これを無垢仕立てと呼んでいます。

 無垢仕立ての時には、八掛部分が表から見えなかったとしても、模様を入る仕立てを施すこともあります。既婚女性の着物としては、第一礼服の扱いになります。結婚式や披露宴において、両家の親族の既婚女性やお仲人などは黒留袖を着用するのが、今もよく目にする光景です。帯は、袋帯や格調高い名古屋帯などがよく合わせられていますが、1970年代あたりから受けいれられ始めたもので、それ以前は丸帯でした。白羽二重もしくは白一越縮緬の下着の上に着用していました。

 しかし徐々に洋装が広まり、女性も活動的になってきたという時代背景を受け、丸帯は大げさだから簡略化するという方向性に代わっていったのです。既婚者といえど、年齢的に幅があるものです、若奥さんもいれば、貫禄のある年代のおかみさんもいます。黒留袖の柄にも若向き、年配者向けがあり、若向きは、色や柄も鮮やかで華やかなものが選ばれます。総絵羽模様のような、全体的に柄付けがしてあるものが多いでしょう。込み合っていない柄で、裾から流れるようにすっきりとして抑えめの模様が入ると、落ち着いた雰囲気となり、年配者向けになります。あまり渋めにしてしまうと、寂しい印象にもなりますので、一度袖を通して、顔映りなどを確認してから決定するとよいでしょう。とはいえ、帯で、かなり印象も変わります。かなり高額なお品になり、頻繁に着る機会があるものでもありません。

 そうそう買い替えるということもしないものです。ふつうは、高級感のある泥金箔織りの袋帯 や金地の袋帯、 錦織や唐織の袋帯などを合わせます。長く着ることを前提にして、若い時から年齢よりもちょっと渋めの黒留袖を選んだ時には、その帯の色目や柄などで、年齢相応の華やかな印象を与えるようにするのもポイントです。 二重太鼓で締めます。第一礼装に恥じない、帯も最高級で仕上げるのがおすすめです。

 すべてを一式そろえれば、それなりの出費を覚悟しなければならないものですが、近ごろでは着物買取も盛んにおこなわれています。もう着る機会のないような着物や、年齢にふさわしくなくなってしまったものなどは、市場に出せばニーズがあります。また、買い取ってもらったついでに、今の自分に合った着物をまた購入するということでも楽しめます。このように着物買取を利用することを前提にしていれば、「長く着用する」ことを前提とせず、今の自分に一番似合うものを購入することができます。この着物買取は今に始まったことではなく、江戸時代にはすでに庶民の中に浸透していました。

 「古着物」を扱う業者があり、お金を作るために売るという利用方法もありましたが、年齢的に無理がある着物は売って、新しい着物をそこで買うということもしていました。またファッションリーダーであった芸者さんなどは、常に時代の先端を身につけなければなりません。売りに出して、新しい着物を購入するということもしていました。着物の素材は長く愛用できるものですから、リサイクルにはうってつけだったのです。

 高度成長期にポリエステルなどの化学繊維の着物も登場し、手軽に購入できるものとして今でも人気があります。しかし品物が良いものは、いつの時代になってもよいものです。着物買取の市場には、そういった良いお品がたくさん出回っています。ただし、長く着るためにはお手入れが大切です。

 着物は生き物ですから、着なくなった時点で劣化が進みます。保管に自信がないのであれば、劣化する前に着物買取を利用し、今の自分に合った着物を購入するというのがおすすめです。